注目の中堅・中小企業

  • 株式会社トレジャー・ファクトリー
  • 代表者:代表取締役社長 野坂 英吾
  • 設立:1995年5月25日
  • 資本金:360,193,645円
  • 本社所在地:〒121-0816 東京都足立区梅島3-32-6 第8矢野新ビル8F
  • URL:http://www.treasurefactory.co.jp/

リサイクル業界に
新風を巻き起こして急成長中

洋服、バッグ、ブランド品などを中心に扱うユーズドセレクトショップの『トレジャーファクトリースタイル』(写真は高円寺店)外観。

他人の喜びを自分の喜びにできる人を積極的に採用している同社。

若さを力に変えて成長

株式会社トレジャー・ファクトリーは、かつて雑然とした倉庫のような店が大半だったリサイクルショップ業界において、「きれいで見やすく安心して利用できる」店舗作りを実現、イメージを一新するという新風を業界の内外に巻き起こした。2011年現在、同社の野坂英吾社長は経営者としては若手といえる39歳、約280名の社員の平均年齢も28歳ほどと、まさに若さを集積し、力に変えて成長してきた。

同社をけん引する野坂社長は、大学卒業と同時に現在の会社を創業。リサイクルショップを手掛けようと思ったのは、家電量販店でアルバイトをしていたとき、まだ使える製品が店の処分場に山積みになっていたのを見て「もったいない」と思ったことがきっかけだという。しかし、当時は、名刺の渡し方も知らず、先輩経営者に教えてもらう状況だった。だからこそ、周囲の力を借りながらも創意工夫は怠らず、できることにはなんでも挑戦した。

リサイクルショップの概念を変えた

同社が画期的だったのは、商品を「きれいにして」「値段を表示して」販売した点。それまでのリサイクルショップでは、商品を買取した後、すぐにその商品が売れてしまうことが多かったため、きれいにし、値段を表示するショップはほとんどなかった。しかし、野坂社長はそのことに抵抗を感じ、リサイクルショップを利用したことがない人を開拓し、顧客の裾野を広げてマーケットと会社を大きくするためにどうしたらいいかを考えた。その結果が商品を「きれいにして」「値段を表示して」販売することだった。さらに、今では買取が確定した段階で値札が出力される独自のシステムを開発。また、業界としては難しいとされていた在庫管理のデータ化も実現し、リサイクル市場が年率約10%で成長しているところを同社は20%成長で、人材の採用と育成を積極的に行っている。

アイデアを具現化させ自信を身につける

どんなサービスをするかも大事だが、対応する社員のモチベーションやアイデアが顧客の喜び、ひいては業績にも大きく影響すると考える同社では、社員1人ひとりが常に店舗をよくする、顧客に喜んでもらえるアイデアを考えて実現していくことを重視している。そこで、年齢や勤務年数に拘わらず、仕事はある程度社員に任せ、工夫する力と自信が身につくような環境を構築。また、それぞれの実力を把握し、成長を支援するためにも、全社員が経営陣と面談するシステムを確立している。

社員が自発的に力を発揮しようとする職場環境を整え、その力を無駄にすることなく集積して形にする。それが、それぞれの社員、そして会社が成長するエネルギーとなる。その結果、同社は上場企業となり、今も躍進を続けている。

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