現場コラム【新人、介護の仕事奮闘中】 -11-
お誕生日会、季節毎の行事と盛り沢山。でも少ない家族の方の参加。

高齢者の施設は、それぞれの施設で独自の行事が行われています。
代表的な行事は毎月のお誕生日会です。その月に、誕生日を迎えた利用者のお祝いをします。私が勤務する施設では、毎月第三日曜日にお誕生日会が開催されます。
式次第はだいたい次の様な感じです。会場設営→館内放送→利用者誘導(車いす・歩行器の使用者など)→開会→誕生日を迎えた方の紹介と挨拶→プレゼント贈呈・ケーキやお菓子の会食→記念撮影→閉会→利用者誘導→後片付け。全体で概ね1時間くらいで終了となります。お酒を飲む事は禁止事項のため、お茶とお菓子でお祝いをします。職員は全員ホスト役ですので一緒に飲食したりせず介助と盛り上げ役となります。
プレゼントはクッションやタオルなどの生活雑貨が多い様です。事前に購入して名前を書いて準備をしておきます。お菓子も利用者それぞれ好き嫌いが有るので、洋菓子や和菓子を準備し好みに応じて配膳します。利用者は、飲食については原則的に自己管理となっていますが、皆さんいろいろ既往歴が有るので、ご家族から間食をさせない様に指示を頂いています。行事の日は甘い物を口に出来る数少ない機会なので、非常に嬉しそうに召し上がります。他の行事としては、季節毎に、節分・ひな祭り・お花見・端午の節句・七夕・納涼祭・・・・などの行事が有ります。
季節毎の行事は、お誕生日会と重ならない日曜日に開催する様にスケジュールを調整します。お誕生日会同様に行事に合ったお菓子や飲み物を用意します。飲食の他には行事湯が有ります。入浴も楽しみのひとつです。ゆず湯や菖蒲湯を準備し楽しんでもらいます。季節毎の行事はご利用者の家族にも参加を呼び掛けますが、いつも参加されるのは2~3家族程度で決まった方々ばかりになっています。遠方にいる方は仕方ないとして、同じ町内や隣町に家族が住んでいる方が殆どなので、行事の時くらい顔を見せてもよさそうに感じますが、家族の方もそれぞれ事情が有る様で、面会に来る方が少ないのが現状です。
この様に実施される各行事にも料金は発生します。介護保険などの適用外の有料サービスのため、プレゼントや菓子類はもちろん手数料金も、全て利用者負担となり、毎月の請求対象になります。
施設入居時に行事の参加・不参加を確認します。基本的に皆さん参加となっていますが、利用者の中には一度も参加した事が無い方もいます。季節を感じたり、他の方とコミュニケーションをとる良い機会だと思うので皆さん参加されると良いと思うのですが。
このような行事や、毎日のレクリエーションは認知症進行予防の効果が期待できる様です。ホームヘルパー講座の講義でもレクリエーションの科目が有りました。さまざまな遊びや簡単なゲームを講習しました。講義の時は「一緒に遊んでいれば良いだけだよな~」と軽く考えていましたが、実際の現場では同じレクや行事ばかり続くとマンネリになるので遊びの企画も常に新しい提案をしなければならないので、けっこう頭を悩まします。

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